Vol44号 2004新春号

2004年2月29日発行の新春号からの抜粋です

=== 目次 ===

・2003年度ふくろうの会活動総括

・おもいでぐさ

・デジタルカメラで星野写真を!!

・星とふくろうの会と私

ドイツへの手紙

・ふくろうの会 会員アンケートの結果

・2003年5月4日 春の天体観望会 報告

・極秘プロジェクトX 物干し天文台オートガイド化計画

・2004年に思う

・大接近に備えて

・しらびそ遠征記

・2003年の活動記録

ドイツへの手紙

 毎年クリスマスが近づいてくると頭を悩ますものがやってくる。ドイツ語でクリスマスカードを書かねばならないのだ。ドイツ日食の時、お世話になったバスの運転手さんと彼のガールフレンドとそのお母さんにクリスマスカードを送るようになって、もう5になる。少しはドイツ語が上達しても良さそうなのに、現実はどんどん忘れていくばかり。書く内容はあっても、ドイツ語の文章をひねり出すのに四苦八苦の有様。旅行に行く前はあんなに一生懸命にドイツ語をやったのに!おまけに、今年は自分でまとめたドイツ語文法のノートが見つからず、よけいに情けない思いをした。本よりノートの方がわかりやすいので、いつも頼っていたのに。和独・独和辞典と首っ引きで、それでも今年もどうにか数行のドイツ語の文を暮き上げた。もちろん、正確な文章になっている自信なんて無い。ネイティブが適当に補って読んでくれるものと、期待しているだけだ。外国語ってものは、こうも身に付かないものなんでしょうかねえ。
 今年は火星の大接近について書いた。しょっぱなから困りますねえ、「超・大接近」な
んて、どう表現すればいいんでしょう。しょうがないから「57千年間で最も近くに来た」と暮いた(つもり)。向こうの人、何のことかわかってくれるでしょうかねえ。
 
ちなみに、去年はワールドカップでドイツチームが活躍したことを書いたのだが、辞霊が古くて、ワールドカップもゴールキーパーも載っていない。しょうがないから、そのままドイツ話に直訳して単語を作ったのだが、お母さんのエンダー夫人からの返事は、「あなたの手紙はよくわからなかった。スポーツに興味のない世間知らずで申し訳ない、でもカーンなら知っている。」だった。ダンナには、「そりゃあ、“世界の湯飲み”なんて普通わからんぞ」と言われた。……“門を守る人”もわからなかっただろう。わたしはドイツチームがすごかったと、書けばドイツ人は喜ぶだろうと思ったのだが。今年のNHKテレビドイツ語講座はサッカー用語をやっている。もう一年早くやってほしかった。
 外国語に悩むのは向こうも同じ。モニカさん(運転手のロタさんのガールフレンド)は日本語を少し習っているとかで、最初はがんばって日本語で書いてきてくれたので、わたしも日本語とドイツ話の両方で下記送っていた。モニカさんのうまいとは言えない日本語でも、こちらが読めばわかるし、一生懸命に書いてくれた暖かさが伝わってきて嬉しかった。多分、わたしの書く拙いドイツ語も向こうにとって同じだろうと、自信にもなった。しかし、どうやらモ二カさんも日本話を書くのに疲れたようである。ここ何回かはドイツ語だけで届くようになった。

 クリスマスカードを送って、程なくしてエンダー夫人からのクリスマスカードが届いた。孫とひ孫が生まれたそうだ。第2次世界大戦経験者としてイラク戦争に心を痛めているとのこと。
 
モ二カさんからも返事が来た。2002年にいわさきちひろのカレンダーを送ったのだが、その絵を彼女の家とお姉さんの家に額に入れて飾っているそうだ。ダンナと「嬉しいね、気に入ってくれたんだ。送った甲斐あったね。」と、話している。

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