Vol4 5号 2005新春号

2005年2月発行の新春号からの抜粋です

=== 目次 ===

キスデジと散財の一年

・続 おもいでぐさ

・今年の夏期遠征はハードだった!

・2004年の活動記録

私の愛機

キスデジと散財の一年

 2000年から3年間かけてやっと物にしたビクセンAGA−1による長時間オートガイド。2002年から始めたヒノサワカメラによる中版写真。やっと世間に追いついてきたと思った矢先、2003年秋(?)に発売されたキャノン・EOSKissDigitalで状況は一変した。やばい、またまた時代に乗り遅れてしまう。。。どうしよう。。。やっぱり買ってしまった。夏には火星超大接近を撮るためにパソコンのマザーボード、CPU、メモリー、HDDを総替えし、デジタルビデオカメラまで買ってしまっていたのに。。。うちの奥さんはよく許してくれたものです。冬のボーナスでニコニコ現金払いでキスデジ欲しい症候群から開放されました。治療費は125K¥だった。でも、やっぱりそれだけじゃ済まなかったんです(懺悔)。いつもの病気が次から次へと襲い掛かってきたんです。

 デジタルカメラの特徴は、まず第一に長時間露出の必要がない、というか、ノイズが多くなるのでできない。短時間露出をパソコンでコンポジットすることになる。よってビクセンAGA−1による長時間露出のような面倒さがいらなくなる。しかも、フィルムは時間と共に感度が低下してしまう現象があるのに対してデジタルカメラにはそれがないため、実効感度で上回り、フィルムで1時間必要だった露出がデジタルカメラでは数分で足りてしまう。と思ったけど、ビクセンGPD赤道儀ではその数分露出でもガイドエラーでできないことが判明。もっと高級な赤道儀が。。。欲しい。。。ここはなんとか踏みとどまった。結局AGA−1のお世話になっている。過去の投資と苦労は無駄ではなかったことを証明。

 しかし、ファインダーが暗いのには困った。まさかハーフミラーを使ってるなんて。。。そんなの天ガに書いてあったか?だまされた気分でビクセン・フリップミラーおよび合焦させるためのショートヘリコイドやら変換リングなどを購入。アイベルの初売りだった。いくら使ったか定かでないが40K¥くらいか。。。

 次に、フィルム代や現像・プリント代が掛からない。経済的である。と思ったが、パソコン処理をする上でメモリー不足を感じ、メモリー増設(1GB)に20K¥、HDDも増設(120GB)で10K¥使ってしまった。これでも我慢できる限界のスペック。欲望に限りなし。。。

 キスデジなら数分の露出で足りると上に書いたが、使っていくうちに落とし穴に気づいた。数分以上はノイズが多くなりすぎて後のパソコン処理が大変になりすぎるし、いい結果にならないことが判明した。つまり、明るい光学系が必要だったのだ。案の定、製造中止されていたタカハシ・εが限定生産された。非常に気持ちが揺らいだが、逆に高すぎて手がでなかった。その代わり、中古のニッコール180mmF2.8EDを東京中野のフジヤカメラで買ってしまった。35K¥だった。出張のついでだった。

 でもやっぱり180mmでは焦点距離が短い。もうすこし長いのが欲しい。。。しまった。。。アイベルに中古のトキナー300mmF2.8SDが売りに出ているのをHPで見つけてしまった。まよわず電話したら物は良さそう。。。(その頃は三重に転勤していた)。。。すぐに津まで走ってしまった。。。85K¥だった。

 300mmF2.8は良く写る。非常に良く写る。買って正解だ。でも、焦点距離が長くなった分構図が取りにくくなった。対象確認アダプターとアイピース、透視ファインダーもあったほうがいいな。。。いや絶対に必要だ。。。15K¥くらいだったか? またまたアイベルに走ってしまった。この頃には、週末の帰省途中にアイベルによるのが定常的になっていた。これはイカン。もっと遅い時間、閉店後に津を通過するようにしよう。

 キスデジは赤外感度が低い(コダックE100などのカラーフィルムに比べて)。天文用は改造して内部の赤外カットフィルターを取り外すのが常識化している。しかし、天文以外にも野鳥や風景も撮りたいし、家族写真も撮るので改造はしたくない。そこで大昔に103aEが流行したときのR64フィルターで赤画像を撮影し、ノーフィルターの画像と合成したらどうかと考えた。同じ考えは誰しも持つようで、自分で試す前に雑誌に紹介された。やっぱり上手くいきそうということでニッコール180mmF2.8EDでテストしたら、北アメリカ星雲がばっちり浮かび上がった。トキナー300mmF2.8SDは特殊なΦ35.5mmフィルターである。さっそくアイベルに発注した。これは安かった4K¥。

 なにか器材が替わるとそれにつれて次々と必要なものが現れる。今年も小物中心ではあったがあこがれのサンニッパチ(300mmF2.8のこと)も買ってしまった。しばらく(絶対長くは無理)はこれで楽しむ予定だ、ちょうどマックホルツ彗星も明るくなってるし。。。そういえば転勤先の社宅には観望用の望遠鏡がないなあ。。。今年最後の買い物だあ。。。ということでマゼラン102s(口径102mm、焦点距離500mm)鏡筒を買ってしまった。やっぱりアイベルで27K¥だった。山海でファーストライトしたところ、アクロマートではあるが低倍率ではけっこうシャープで惑星を除く観望にはOK。惑星用には質のいいバーローがあったほうがいいかな。。。いかんいかん。。。来年のアイベル初売りまで待とう。

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